海外通販ブームの功績


このところの円安で、海外通販市場を支えてきた主婦層の買い控え傾向があるようです。これはニフティサーブのFDIY(DIY・個人輸入フォーラム)を見ていても、今年の春から書き込みがずいぶん減ったことからも明らか。女性は価格に敏感です。円安でも安く購入する方法はあるんですけど、円安だからヤーメタという人も多いことは事実。

彼女たちの情報発信の場がFDIYからホームページに移行したことも、少しは影響しています。海外通販、個人輸入関連の個人ページがすごい増えています。

海外通販のメインユーザーである主婦について、もう少し掘り下げると、小学校入学前の子どもを抱える30歳前後の専業主婦。少しでも送料を安くするために共同購入を行う“サークル”をつくった人はみんな専業主婦でした。加えて日本事務所をつくって売り上げを伸ばしてきた通販会社を大まかにわけると、百貨店、子どもアパレル、アウトドア。専業主婦か兼業主婦かはともかくとして、この3つを利用するユーザーは子どもがいる女性だということがわかります。

そして、海外通販を利用するようになった理由は、

1.子どもが小さくて、ゆっくりショッピングをする時間がとれない。
2.子どもには、かわいい服を着せたいけれど、日本の商品は高い。
3.欲しいと思う商品が近くの店にはない(とくに地方の人)。

が大きいようです。しかも、英語のカタログを眺めていることでハイソな気分になれます。海外通販がブレイクした95年前半は1ドル=70〜100円でしたから、何を買っても安い。しかもプリティ(クオリティはいろいろありますので、また今度触れます)。
「かわいいー。どこで買ったの?」と子どもの服を誉められて、悪い気のしない親はいません。その上、「海外通販で……」と応えるときの優越感もこたえられません。

フランスの家族カタログ「シリリュス」の子ども服は、ホントかわいいですもん。余談ですけど、日本の小売業関係者のなかにはフランスらしい色使いの緑色を使った子ども服、オモチャにはまだ抵抗感があるとか。

実際にリッチ層の主婦雑誌「VERY」では、よく海外通販をとりあげます。玉川高島屋に遠くてクルマで出掛けられない読者の反響が大きいのかなぁ。一方、相対する主婦雑誌「すてきな奥さん」読者にも海外通販は大好きの人がいます。円高時代は海外通販雑誌だったのに、円安になったとたん売れなくなったのか路線変更して、なんの雑誌かわけがわからなくなった、モト「すてきな奥さん」別冊、「YOUNEW」があります(業界関係者によると、そこそこ売れているそうです)。いまは、たまーに、海外通販の特集はしていますけど……。

さて、円安で買い控えをしている女性たちが、どこで買い物するでしょうか? 国内通販には“少しは”流れるのではないかというのが私の予想です。もちろん、インターネット通販も含まれます。通販って、触って商品を確かめられないから、抵抗感のある人って多い。円高がインセンティブになって、それをなくした。利用してみると、「Save Money」「Save Time」になることがわかった。日本では買い物手段としてしっかりと確立していない「通販」を彼女たちに根づかせたという意味で海外通販は功績は大きいというべきでしょう。

円安は、日本の通販業者にとってチャンス到来というわけです。しかし、すべての人が国内通販に移行するとは思えないし、すべての業者がそのチャンスをものにするわけではない。先に“少し”と書いたのにはわけがあります。これについては、こちらを参照。


 

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